「深いコミュニケーションがとれない」とは大体ネガティブな観点から語られることが多い言葉だ。例えば家族、親友、恋人といった特別な関係ならば、深いコミュニケーションは必要であるが、かなりの数の知人、会社の同僚、ご近所の方々には、浅いコミュニケーションがむしろ良いと私は思う。
特に、《広く浅いコミュニケーション》には非常に多くのメリットがあり、それを身につける方が多くなれば、日本が抱える様々な問題も解決できる、と考えている。大風呂敷を広げてしまったが、これを読んでくれたあなたの実生活にも、役立つ点がいくつかあると思う。
アメリカ人はこの《広く浅いコミュニケーション》がとても上手。簡単に言えばとても《上っ面が良い》方々だ。初めてあったアメリカ人がにこやかにフレンドリーに話してくれて「とても良い人だったなぁ!」と感じたことはないですか?私は何人かのアメリカ人と知り合って、彼ら、彼女らがすごくフレンドリーで良い人で驚いた。アメリカ人はみんな良い人なのか… と感じた。
しかし、数年後、アメリカ滞在歴が長い友達ができ、色々聞いてみた。「なんでアメリカ人ってあんなにフレンドリーで、みんないい人なの?」 友人「いやいや、それは上っ面がいいだけ。性格の事を言うなら、日本人のほうが絶対いい人多いよ!」^^ けしてアメリカの方をdisってるわではありませんが、これがアメリカ歴滞在10年の友人の感想でした。彼らは上っ面がいい。表面的な付き合いがうまい。なぜだろうか?
彼らは子供の頃から頻繁に行われる《ホームパーティー》という《外交的な子供を育てる必殺の習慣》の中で育つ。そこで彼らはパパママの親、親戚、友達や、ご近所の方など、知らない人と楽しい時間を過ごす方法を学ぶ。一緒に美味しいものを食べて満腹になって、そこで出会った知らない人は、決して敵ではなく、仲間であることを心に刻んでいく。
そして、18歳になった頃には世界のどこに出してもおかしくない《パリピ》となっている方が多いのがアメリカ人。
日本ではどうだろうか?日本ではそもそもパーティーはあまりないが、もし「パーティーやろう!」となったら知り合いのみを集めて楽しくご飯を食べよう、というのが普通ではないだろうか?「太郎は知らない人が多いしやめとこうか」的な経験があるひとは多いだろう。
そもそもそのパーティーからしてレギュレーションが違う。日本ではパーティーにはホスト、ホステス、ゲストの関係があって、それを基礎として運営されている、と言う事も知らない方が多い。ホスト?えーと、夜の街の… 男性の… お金がかかる… と言う認識の方が多いのではないか?
パーティーのホスト(男性)、ホステス(女性)とはそのパーティーの主催者のことで、ホストはゲストの皆さんが楽しんでいただけるよう責任を持つ、と言う概念がある。それは小さなパーティーでも、大きなパーティーでも同じことだ。日本はパーティーという言葉は導入したけど、その最も大事なホスト、ホステス、ゲストの概念を忘れてしまった。そして、この場を取り仕切る人間の存在は、コミュニケーションのトレーニングに大きな役割を持つ。また後日詳細を記していきたい。
アメリカ人はアメリカ式ホームパーティーを通じて「広く浅い社交術」を身につけ、恋愛関係、友人関係において大きなメリットを享受している。日本人は文化を受け入れるのはうまいし、うまくこの文化を取り入れれば今日本社会でも問題になっている、少子化、孤独、イジメなど多くの問題が解決しうる。
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